お口の健康アドバイス
※ | 長崎県歯科医師会の協力により作成しています。 |
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歯を失う原因のほとんどはむし歯と歯周病です。特に成人期を過ぎての歯の喪失は歯周病による場合が多いようです。歯周病は歯があるすべての年代の人に発病する可能性がありますので、若いからといって安心はできません。
そこで「お口の健康アドバイス」と題して歯周病と全身のかかわりについてお話していきます。
● 歯周病ってどんな病気でしょう?
歯周病をたとえると、歯を支えている歯ぐきや骨などの歯の周りの組織は家を支える土台です。どんなに立派な家でも、土台が崩れたら徐々に傾き倒れてしまうのと同様に、歯の周りの組織、特に歯を支えている骨が破壊されると歯はぐらつき、ついには抜けてしまいます。これが歯周病です。
● 自分の歯ぐきを鏡に映してみましょう
健康な歯ぐきはピンク色しているのに対して、歯周病になると赤くなってきます。歯と歯の間の歯ぐきの形は、健康な場合とんがっていますが、歯周病になると丸く腫れてきて、柔らかくぶよぶよしてきます。歯磨きの際に歯ぐきから出血する場合、歯周病にかかっている可能性があります。
● 歯垢と歯石
歯周病と関係する細菌は十数種類あるといわれています。これらは歯垢(プラーク)の中に潜んでいます。
むし歯の原因となる細菌と違い、歯周病菌は歯と歯ぐきのすき間(歯周ポケット)に生息しています。この歯垢が硬く石灰化したものが歯石です。歯石は表面がザラザラしているので歯肉を傷つけ、また表面にはさらにプラークがたまりやすくなります。歯石は硬く歯の表面にこびりついており、歯ブラシなどでは簡単に取れません。歯科医院で歯科衛生士などの専門家に取ってもらう必要があります。
● 歯周病はどのように進行するのでしょうか?
歯周組織の炎症により歯と歯ぐきの間の歯肉溝(0.5〜2mm)が病的に深くなったものを歯周ポケットと呼びます。歯肉炎では骨は無事でも歯ぐきが腫れて歯肉溝が深くなります。これを仮性ポケットと言います。歯を支える骨が破壊され始めると歯周炎と言い、真性の歯周ポケットと呼ばれ、軽度歯周炎で3〜5mm、中等度4〜7mm、重度では6mm以上となります。
歯を支えている骨の破壊に伴い歯はぐらつき、歯の根の長さの半分以上に骨が吸収された重度歯周炎では自然に歯が抜けることもあります。